混合歯列期(小児矯正)の治療開始時期について

2022年12月21日

単純に混合歯列期といっても短い方で4年ほど、長い方ですと6年以上が混合歯列となります。大きく分けると、上下の前歯4本が順に抜け代わる時期の前歯部交換期と順番はまちまちですが犬歯から6歳臼歯の前の歯までの抜け代わる時期の側方歯郡交換期に分けられます。さまざまな状態がありますので単純に時期だけで開始するのではなく状況を見分ける必要があります。
まず、前歯部交換期の場合、叢生の程度が軽度あればプレオルソを使用しながら経過を見るのもありですし、9〜10歳ごろまで成長を信じ待ってみるのもありかと思います。ただし、1部でも上下の歯が反対となっているようであれば開始時期について相談して決めていきたいと考えています。
また、側方歯郡交換期の場合、スキマ不足が少しであれば早めに開始することで非抜歯での治療が行える可能性があります。しかし、かなりのスキマ不足が認められる場合や現時点で口元の突出具合に問題があるような場合には抜歯矯正が必要となるため、永久歯列期からの治療がお勧めとなります。ただし、スキマ不足が深刻な場合でも歯列を大きく拡大することで非抜歯での治療が可能な場合がありますので、適応する症例の場合は積極的に非抜歯をお勧めしたいと思います。


スキマがないから安易に広げましょうや早く始めましょうという言葉に惑わされないようにするために、専門医に相談していただくことが安全策かと考えられます。セカンドオピニオン大歓迎です。

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